つたやにライアンの救出を返しに行った帰りのこと。

最後に曲がる県道から私道の交差点で前方の車が何かを避けて蛇行してゆきます。

私はそこを左に曲がるときに確認しました。

子猫が引かれて死んでいるのを。

家にバイクを置いて車が行過ぎるのを待ち、ネコを触って生きてるかどうか(見れば死んでるのはわかるのですが)確認してそれ以上死体が痛まないように歩道の隅に置きました。

暗闇で車が通るたびに道路の向こうに小さな影を見つけました。

子猫より大きな三毛猫がうろうろしながらこちらを窺っています。

春先に近所で生まれた子猫の一匹だったのを思い出しました。

親猫がこちらを見ているのです。

親ネコに「ここに置いたから気をつけて見にくるんだよ。明日には人間が子供さんをつれていってしまうから。」と言い残しその場をさりました。

家に入ると玄関マットの上にうちの黒猫が丸くなって待っていました。

同じネコでも生き方がこうも違うのか。と思いpcに名も無きネコの短い一生について残しました。

母親はきっとネコでも人でもお腹を痛めて子供を産んだはずなのにこうもあっさり命を目の前で奪われてしまったらどんなに悲しいだろうと思います。

4つのタイヤの四角い鉄の化け物を憎みこれからいきるのでしょうか。

子猫をつかんだ時に命のぬくもりの余韻は残っていました。

自分にはどうにも出来ないことでも私がもう少し早くそこを通りかかったら轢かれなかったかもしれません。と思ってしまいます。

子猫の死を道路の向こうで見つめる親猫もなんだか悲しげでした。

ある夏の日

名も無き子猫の死。

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